食品サンプルを3Dプリンタから作るチャレンジ

食品サンプルを作ろうと思ったきっかけ

今回の記事はうずら丼の食品サンプルをイチから作るチャレンジの記事です。

そもそもうずら丼というメニューは海のものか山のものかが分からないですし(いや分かるかもw)、メニューに写真は載せてましたが、お客様からなんかよく分かりにくいというフィードバックがあったので、誰にでも分かるように食品サンプルをそろそろ作っておくか... となって作り始めた次第です。

ご存じの通り(?)、うずうず本舗ではオリジナルメニューが大半なので、当然合羽橋や道具屋筋に行ってもうずら丼なんかの食品サンプルは売ってないし、近いのを探そうと思っても近いのすらない状態でした。

ちょっと食品サンプルのオーダーメイドの相場を調べてみたら... 12cm四方の大きさで50000円!!

いや、無理!wwww

てことで、得意の3Dモデリングと3Dプリンターの技術を活かして、うずら丼の食品サンプルを作ってみるコトにしました。

そう、重い腰を上げましたよ... (やる時はやるんですw)

ちなみに3Dプリンターで色んな造形はしてましたが、食品サンプルは初めてなので、色々と事前に調べて作り込んでいきました。

とりあえずまずモデリング!

今回作成するターゲットは「うずら丼・だしマヨ味」。
うずら卵とだしマヨをモデリングしていきます。
容器のサイズを実際に測って、3Dデータを作っていきます。

今回、Blenderという無料の3Dモデリングツールを使って、まずうずら卵をモデリングしました。
これはデフォルトの球体(スフィア)のオブジェクトを少し変形させれば出来るので簡単です。

それをメニュー通りに10個コピーして(これが簡単に出来るのがこういった3Dモデリングツールの強みw)、うまい具合に配置して、あとはだしマヨのタレを作りこみました。

このタレの作成にはちょっとコツがいるのですが、立方体をうすくして、表面を波打たせて... 中央部を盛り上げたら何となく粘度の高い液体が表現できたかな、というコトで完成!!

と、実はモデリングはこれだけで完了です。

とはいえ、ちょっとテンションも上がってきたので調子に乗って必要のないあのハリウッドの中華料理屋でよく使われてる白い容器も作りました!

更に必要ないのにマテリアルの設定して、「うずうず本舗」というテクスチャーマッピングもして... と、色と質感がまでこだわったモデルが完成しました!

こういうのは創作してると楽しいですからね!

そして出来上がったモデルはSTLという3Dプリンターのスライサー(Cura)に読み込ませるフォーマットにして出力します。

3Dプリンターで印刷

CuraにSTLを読み込ませて、3Dプリンターが認識するファイルを作成します。

ここでは詳細は割愛しますが、モデルのデータが出来たらあとは打ち出すだけなので、簡単です。

まあ色々とトラブルはつきものなんですが、人は打ち出すのをただ見守るだけです... 笑

今回は赤色のPLAという樹脂で打ち出しました。(余ってたのでw)

塗装

出来上がった物体を塗装していきます。

まずバリを取り除いて、水洗いして油分を取り除いて、サーフェーサーを塗って...

卵を乳白色に塗装して、タレの部分は茶色に色付けしたレジンを塗り重ねて...

これだけで結構美味しそうです! なかなか良い出来なのではないでしょうか。(自画自賛)

マヨネーズをトッピング

あとはだしマヨのマヨネーズ部分を作っていきます。

このマヨネーズは3Dモデルには含まれていないので、事前の調査通りに木工用ボンドに白と黄色のアクリルカラーを混ぜてそれっぽくして、シリンジで絞り出していきます。

これは結構難しいので、頭の中で何回もシミュレーションして波波に絞り出していきました。

ちょっと木工用ボンドが柔らかかったので少し幅広になってしまいましたが、まぁ柔らかいマヨネーズというテイで「味わい」と言い切ればそうなるのかな、と思います。(笑)

こういった正解のない食品サンプルの場合は、そういう意味ではそんなに失敗はないんじゃないかな、て気がしてきました!

結果、なかなか最初にしては美味く出来たのではないでしょうか!

まとめ

取り急ぎで忘備録としての意味を込めて記事にまとめてみました。

うずら丼・だしマヨ味が想定以上にいい感じに作れたので、今後、水平展開でうずら丼シリーズを作っていくコトが決定しました!

こういう時にうずら丼のベースのモデルさえあれば、あとは3Dプリンターで量産出来るので簡単です。

最初に食品サンプル会社に頼んでたら、50000円がその個数分かかる... まあ次回注文割引があったとしても今回の製作費用、約500円に比べたら桁違いです。

自分で作るともちろんコストが削減できるというのがありますが、なによりも楽しい!というのがモチベーション維持に繋がります。

うずうず本舗も開店から手探りでいろいろとやってきましたが、自分が一人で出来るコトはなるべくお金をかけずに自分でやるのがコスト面でもQoL的(?)にもやはりコスパがいいと思いました。

ただ、自分で出来ないところ、例えばのぼりとかマグネットシート印刷なんかは、他の会社に出すしかないですけど、出来るところはこれからも自分でやっていこうと思った次第です。

おまけ(3Dプリンターで打ち出したうずうず様)

うずうず
うずうず


うずうず様を3Dプリンタで作った記事はこちら

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